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毎朝決まった時間に携帯電話が鳴り響く。
春樹は眠い目を擦りながら折り畳み式の携帯電話を開いて、適当にボタンを押すと電子音は鳴り止み部屋の中に静けさが戻る。
「はぁ……」
ため息をこぼしながら、ゆっくりと身体を起こす。
ベッドに腰掛け、すぐそばにあるガラステーブルの上の煙草を1本口に咥え、数年前に購入したシルバーで作られた自慢のジッポーで火を点ける。
「ふぅ……」
煙を天井に向け吐き出し、ジッポーをテーブルへ置く。
煙草を半分程度吸うと灰皿で揉み消し、先程アラームを告げた携帯電話を手にした。
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