開店

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  (なぜ店員がいない? さっきまで走り回ってたじゃないか。そもそもこの状況は非現実的すぎる) いくら考えても良い案は生まれず、ただ時間だけが過ぎて行く。 「何やってんだよ!」 考え込んでいた春樹は、突然後ろからかけられた声に驚き、はっと我に返った。 振り向き、その目に映ったのは、入場時に見当たらなかった弘斗だった。 「お前、居たのかよ」 「居ちゃわりいのか? 抽選ギリギリで入れたんだよ。一応ハナビを抑えたけど、どうやら打てそうにはねえな」 状況を把握していないのか、弘斗は驚くほどに冷静で笑顔を浮かべている。  
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