開店

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  春樹はここまで自分が見た事を弘斗に話した。 「人が死んだのか?」 春樹は小さく頷く。 「マジか。てか、なんでこんな時に限って愛ちゃんを連れて来てんだよ」 「勝手に付いて来た」 「勝手にって……」 弘斗は溜め息を吐きながら二人を交互に眺める。 「取り敢えず余震があるかもしれないから、天井に注意して休憩所へ行こうか」 率先して弘斗は歩き始めた。 その姿を見た春樹は、普段頼りない友人がとてもたくましく思えた。 迷うことなく愛菜の手を握り、弘斗に付いて休憩所へ向かう。  
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