開店

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  「さて、この状況がどういった状況なのか把握しなくちゃな」 弘斗は座ったまま、後ろの闇に覆われたガラスへ視線を移した。 「なんで朝なのに真っ暗なんだ? なんで自動ドアに挟まれただけで、人が死んじゃうんだ? なんで店員がいないんだ?」 姿勢を戻してポケットから、しわくちゃの煙草を取り出し、一本を口に咥える。 「あれっ?」 続けてポケットをまさぐるが、目当てのライターが見つからない。 春樹は自慢のジッポーを取り出し、金属音を響かせて火を点けると弘斗の目の前に差し出す。 「気が効くねえ」 春樹は苦笑いを浮かべた。  
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