玲×京

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  求めるもん求められたもんを創り出すのにどこを境目にせなあかんの 僕にはないその境目を 馬鹿にしとんのか いつもいつもいつもいつも 「京さん」 「……」 「京さんてば」 「…なに」 「聞いてた??」 「あ??」 「抱き締めてあげようかって」 「…は??」 「わかった、じゃいいこいいこっすね」 「なんやねんそれ…ちょ、本当にやるなや!!」 「よーしよし」 「アホか!!」 散々頭を撫で回して、いきなり胡座の上に頭を乗せて寝転びよった なんやねん重いねんムカつく 気付けば嫌でもテレビの糞おもろない音が耳に入る 足がぬくい 顔の体温と手のひらの体温が伝わる 帰って部屋に入った時の、暗くて冷たい肌に刺さる感覚と比べてた 玲汰をちらっと見たら、膝に頭を乗せたままで テレビを見ているように思えた 脳に鮮明に焼き付いた いつも見とる横顔やった あの頃よりも好きだったり 気持ちが落ち着いてたり 僕になかなか気持ちを言ってこないこいつが今はいない事 その今に酷く心穏やかに 素直に甘えてくるこいつを受け入れてる事 嫌じゃなければ嬉しいとさえ思ってる 僕からは甘えられない事わかっての行動やんな それもこれも全部 「うっざいねん」 「痛っ」 あ、そういえばこいつ年下やんか やっぱムカつく .
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