追われる者。

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「はぁっ、はぁっ…」 「あのー、大丈夫ですかぁ?」 俊介はそれに答えず、その人を横目で見る。 見た目は全体的に細く、髪はぴっちりしている。 よれよれのスーツ姿で、おどおどとした雰囲気は、どこかの下っ端のサラリーマンだ。 ただし、身体は半透明で、足は地面から数センチ浮いていた。 息を整えると、幽霊に話しかけた。 「どうして僕を追いかけてきたんですか?」 「そんなの決まってるじゃないですかぁ!」 意味がわからず、俊介が黙っていると、再度質問してきた。 「あなたは"見える人"ですよね?」 質問で返されて一瞬きょとんとするが、とりあえず答えた。 「まあ、その、見えますけど…」
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