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幼い蓮が、どんなに目を凝らしても、その先には川の流れしかなかった。
その間に、俊介はもう川の辺にたどり着いていた。
「僕はシュンスケ!君の名前は?」
「…………。入って…」
女の子は名前を答えずに、川の方を指差した。
「川の中に?入ったら名前教えてくれるの?」
「………うん。だから……ハ、イ、レ…!!」
「えっ…!?」
その雰囲気は豹変した。
静かだった女の子の目は血走り、表情は憎悪に歪んでいた。
そして、両手を前に突き出すと、触れてもいないのに俊介を川へ突き落とした。
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