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けれど、実際は違った。
蓮の手は女の子の胸に"刺さって"いた。
「な、に…?何これ?やだ…!抜いて抜いて抜いて抜いて抜いて抜いて!!」
(何だこれ?寒いっ…!誰の声!?恐い!!)
「痛い!!やめて!!殺す!!私の手でお前をっ……!!」
女の子は消えた。
蓮は汗だくで全身が震えていた。
(シュン君……)
川の方を見ると、いつのまにか反対側の辺に、数人の大人達が集まっていた。
俊介を川から引き上げ、担架で救急車に乗せた。
蓮には、何となく俊介は無事な気がした。
(シュン君……)
もう一度、心の中で友達の名前を呼ぶと、意識を手放した……。
………
……
…
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