◇―プロローグ―◆

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《草川探偵事務所》 所変わって、ここは草川探偵事務所… 菜月「はい!勇!紅茶入れたよ!」 草川「あぁ…ありがとう…」 草川はマグカップを受け取ると、紅茶をすすった。 草川「はぁ…菜月の入れてくれる紅茶は格別だ…」 菜月「ありがと…でも、その紅茶…実はとっても高級な紅茶なの…」 草川「高級?…確かに言われてみれば、いつもと香りが違うな…」 草川はマグカップを見つめながら、呟いた。 草川「…でも、どうしてそんな高級な紅茶を買ったんだ?」 菜月「ほら!この前、変な依頼受けたじゃない!」 草川「あぁ、あの"灰色の石を集めてくれ"というやつか…」 菜月「あの依頼人、依頼料倍近く多めに払って行ったでしょ?…だから、それでちょっと奮発しちゃったの!」 草川「そうか、なるほどな…だが、次からは安い紅茶でいいぞ…菜月が入れてくれる紅茶が…私にとっては"高級"なんだからな…」 菜月「ありがとう…」 草川の言葉に、菜月は嬉しそうに微笑んだ。 ドンッ、ドンッ!! 「失礼します!!」 その時、力強いノックの音と、大きな声が聞こえた。 草川「…元気のいい依頼人だな…」 菜月「どうぞ、お入りくださ~い!」 ガチャッ!! テンスター 「た、大変ですよッ!草川さん!!」 草川・菜月 「テ…テンスターッ!?」 なんと、草川探偵事務所に勢い良く入ってきたのはテンスターだった。 菜月「久しぶりね~…テンスター…」 草川「私も久々の再会を喜びたいところだが…お前がさっき言った"大変"というのは…一体何が大変なんだ?」 テンスター 「テレビ…テレビをつけてください!!」 菜月「テレビね…リモコン、リモコン…あったあった…」 ピッ…! 菜月がテレビをつけると、画面には衝撃的な映像が映し出された。 菜月「これは…?!」 草川「異星人…!!」 画面に映っていたのは、1体の異星人…さらに、画面の右上には… 『異星人再来!狙いは"この世の終末"』 …というテロップが出されている。 草川「どうやら…テレビ局を脅して映像を流させているんでしょう…」 菜月「…まだいたのね…邪悪な異星人…」 菜月はそう言って、哀しい表情を浮かべた。 草川「……」
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