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「…なんで遮るの理恵っ
これからが良いところなのにっ」
「いやいや、なんで将来の夢からいきなり新婚の話になってんのよ。」
「いいじゃん、これが私の夢なの!」
「はいはい。」
彼女の名前は石垣理恵。
私の小学校以来の幼なじみで、知的美人さん。
クールな容姿から、たまに雑誌の読者モデルとしてオファーが入ったりする。
今私たちがいるのは、私たちの通う高校から一番近いファミリーレストラン。
高校生活残すところあと半年ちょっと。
それぞれほぼ進路は決まっていて、不安なこと、楽しみなことをただ脈絡もなく話していた。
「ともかくっ
私、東京に行ったら、絶対良い彼氏つくるもんね。」
「呆れた。何のために東京に行くのよ。」
「はーい!たくさん学んで、手に職付けるためでーす!」
理恵は見て取れる大きな溜め息をついた。
「良い彼氏ってなによ。
そもそも沙絵子、アンタにいい男なんて出来ると思う?」
「な、なに突然。」
理恵は今までパフェを突っついていたスプーンの手を、ゆっくりとテーブルに落とした。
「だって沙絵子……
アンタ腐女子じゃない。」
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