私の進路

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兄が大学に行って父が出て行った約二年後。 次は私の進学だった。 私は物語を作る立場になりたかったし、ゲームなどのプログラムも覚えてみたかった。 だから、高校二年になって直ぐに専門に行きたいと言っていて、母も許してくれていた。 行きたい学校は何度か体験入学した東京にある学校で、願書を出そうと貰ってきて書いていた が、兄の時のことがあり内心疑っていた。 「本当に、行っていいの?」 「大丈夫だよ、行って」 そんな会話をしながら願書を出せずに居たら、高校三年の12月にこんなこと言い出した。 「ねぇ、佳奈。 近所の学校に変えない?」 「え?なんで?」 「佳奈の行きたい学校は高いでしょ?ちょっと難しいの…」 あぁ…やっぱり なんて思った。 高いのは知ってたから、余計出せなかったんだけど…じゃあなんで今更? 「ならもっと早く言ってよ!!どうして今まで言わなかったの!? お兄ちゃんは行けたのに…!!」 この頃の私は流石に母が繰り返さないと信じていたし、借金までしていたのを知らなかったから困惑していた。 「本当にあるの!?」 「うん…」 どうにも嘘くさかった。 結局一週間後に、進学そのものを諦めさせられた。 1/28。 私は就職に進路を変えた。 みんなが進路も決めて休みになるなか…私だけ1から進路を決めなければ行けなくなった。 それはなんだか凄い惨めで… もっと早く言って欲しかったと思った。 「よく、ぐれないね」 そう言われたのはその頃だった。 基本的にいぢられ役のお馬鹿みたいな性格で、三年間クラス替えがない学科だったのもあるけど…全員と話したり出来た数少ないひとりだった。 そこは母の行動のあとも、変わらない。 髪も染めないし、タバコもお酒も、ピアスあけたりとかもしなかった。 そうすれば、悲しむのは知ってたから、遅くても8時前には家に帰っていた。 母がどう変わっても…家族がどう変わっても、私は家族が好きだったから、我慢していた。
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