プロローグ

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ひらり ひらり 舞う花片。 行く先知らせず ふわり 舞う。 その姿がとても美しくて、掴もうとするがスルリとすり抜けて行く。 いくらやっても掴めない。 ―――まるでキミのようだ。 追いかけ再び手にしようものなら、風が吹き更に高く舞い上がる。 嘲笑うかのように翻弄させられ行方を示さない。 いったい、いつまで舞い続けるつもりだろうか。 美しく高く舞い上がるキミ。 掌に掴む時、傷つけないよう 優しく触れたい。 大切に大切に キミを守っていきたいから。 いつになったら 掴む事が出来るのだろう。 花の行方は誰も知らない。 .
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