プロローグ

2/3
前へ
/14ページ
次へ
ああ、僕は今落ちてるのか。 上は吊橋、下は激流。 ということは僕、死ぬのか。 やっちゃったなぁ……好奇心に負けて吊橋渡るんじゃなかったなぁ……でも急に穴が空くなんて思わなかったし……。 僕みたいなのが乗っただけで壊れるなんて、相当昔からある吊橋だったんだろうなぁ……村の人だって噂してなかったし。 ていうか頭は普通に働くのに、落ちるのはすごいゆっくりだ。死に際のアレってこのことだったんだ。 でも、さすがに落ちたら痛いだろなぁ……しかも僕かなづちだし。助かる見込み0だよね、これ。 ああ……なんだかんだでもう水しぶきのかかる所まで落ちてる。これはもう限界かな。 最後に、取っておいた団子食べときゃよかった。 父上、母上。 今から、そちらに行きます。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加