森の館

4/11
前へ
/14ページ
次へ
「お、起きたか」 予想外にも程がある光景に硬直する僕に構わず、少女は屈託なく笑う。 いやいやいや、ちょっと待って。 鬼は?牛は?いたら困るけど餓鬼は? もしや黄泉の国のものの怪はみんなこんな外見なのか? そもそもなんで僕は死んだんだ? 「話せるか?」 寝ぼけた頭で混乱する僕だが、少女の声でなんとか冷静になる。 「う、ん」 返事をしたはずなのに、出てきた声は僕の声とは思えないぐらい枯れていた。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加