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嵐のSeptember
九月になったからって、蝉がいきなり全滅するわけじゃない。まだまだ奴らは俺の目覚まし時計を続けている。
九月になったからって、いきなり暑さが和らぐわけじゃない。連日の猛暑はまだまだ外に出る俺の体力を無慈悲にも奪っていく。
九月になったからって、退屈な高校生活に劇的な変化がもたらされるわけじゃない。キャピキャピした桃色の生活なんて絵空事で、まだまだどんより灰色の学園ライフが待っている。
そう思っていた矢先の出来事である。
なあ、平々凡々な日々よ。俺、なんだかんだでお前のこと好きだったんだぜ?
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