ノノノマジック

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ノノノマジック

「まいどー」 細い目を、さらに細めて。 ソイツは、紙パックのコーヒー牛乳片手に、白い歯を見せてそう言った。 声の間延び具合が、妙にムカついた。 「これで、教えてくれるんだよな?」 恨めしくそう言って、俺は多少軽くなった財布を尻ポケットにしまう。 「ああ、もちろん。 何たって、コーヒー牛乳をおごってもらったんだからね。手持ちの情報は全て、君にあげるさ」 包み隠さず、ぜーんぶね。 そう呟くと“情報屋”は、紙パックにストローを刺す。 「そだそだ、話す前に場所を屋上に移そう。 何たって今日は、お日様の機嫌がよろしい」 ――今、学校はある話題で持ちきりであった。
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