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『ねーねーゆぅくん今日アフターしてよー。』
「あー?今日俺飲みすぎちゃって眠いんだけどーどっか泊めてくれんだったら良ーよ。」
歩くおサイフで俺は遊びまくった。色んな女も抱いた。でも全然満たされなかった。
酒に、女に、ギャンブルに溺れていて、夢も希望もなかった。
その頃の季節は冬。
ネオン街に幸せそうな恋人達が溢れている。
去年の冬は、綾子と一緒にプレゼント交換なんてしたっけ。俺はショボいマグカップだったけど、綾子からは可愛いぬいぐるみをもらった。
そうだ。俺がこんなに差があるんじゃ申し訳ねぇって言い出して、綾子の手を引いてゲーセンに突っ走ったんだ。
それでクレーンゲームでぬいぐるみ取って綾子にプレゼントしたんだ。
すげー喜んでたな、アイツ。
『ねーゆぅくんもう一回チューして?』
「ダーメ、次会った時までお預け。そしたらまた俺との時間大事にしたくなるだろ?一回一回のキスが愛情深いだろ?」
『やーだぁ、意地悪しないでぇ。』
あったま悪りぃ女。
つまんねーな。
次第に俺の感情という感情は失せていった。
頭の悪い女を楽しませるだけのピエロ。
そんな感じだった。
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