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夜のお仕事も慣れてきた、年下の女にはお姫様を守るオラオラ騎士様。
年上の女には輸入品の最高級ペットを演じていった。
そして…ある日。
「うん、由美さん?俺今から出勤だから、終わったらすぐ行くね!うん、映画一緒に見よー♪あはっ、由美さん大好き!!うん、またねー。」
ったく、女ってのはどうしてこうも簡単に騙されるかね。頭悪すぎるな。
今日は外で客を捕まえる、いわばキャッチのお仕事だ。実際には連絡先を聞いて店に連れてくるのが仕事だから。連絡先聞くのに時給は発生しないから自力でやんないといけないんだけど。
『あ、優一さん、あの子なんてどーっすか?』
後輩の一人が歩いてる女の子を指差した。
「あー俺あーいうタイプ苦手なんだわ。行ってきたら?」
『うっす、じゃあ行ってきます!!』
後輩は勢いよく走り出すと女の子の前に乗りだし、声をかけた。
女の子はウザそうにしている。
通り過ぎ去る女の子に諦めずに後輩は絡み付く。
その瞬間だった。
俺の後ろを二人の男が走り抜けていき、後輩の頭を後ろから思い切りぶん殴った。
一瞬の出来事に俺は戸惑いを隠せなかった。
後輩はその場に倒れ意識を失っているようだった。
その男達は気絶している事などお構い無しにボコボコに攻撃の手を加える。
あまりの光景に驚いていた俺も、さすがに居ても立ってもいられず後輩の元へ駆けつけた。
「ちょ、すみません!こいつ俺の連れなんです!こんな事が二度とないようにキツく言っておくんで、本当すいません!!」
『てめぇも仲間か。』
へ?
あーぁ。
冗談じゃねーな。
おやすみ。
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