-愛の重さ-

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『ねぇ、私達、ここで離れたらもう二度と一緒になれないよ。』 「…ふん、知らねぇな。」 『…あ、そう。本当に良いんだね?』 「………良いよ。」 そう言って、俺は綾子と別れた。 事の発端は俺だ、俺が悪い事もこの歳なら分かってる。 昔からそうだった、つまらない事ですぐに落ち込んでは、周りに大迷惑を及ぼすほどやけくそになる。 全部なくなってしまえばいい。 楽に死ねれば良いのに。 いなくなりたい。 確かに俺は綾子にそう言ってきた。 その度に綾子は泣きながら俺を追いかけて『バカ』って怒鳴りながら抱き締めてくれた。 そんな事を高校の頃はずっと繰り返していたから、綾子が俺の隣からいなくなる訳がない。俺はそう思っていた。 だから信じていなかった。『もう二度と一緒になれないよ』 いや、信じられなかった。
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