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『でー?イッシー何頼むのよー!』
「とりあえず生だろ。」
『おぉーさっすがイッシー分かってるねぇ!ちびちびカクテルすするよりも男はガツンとぐいぐいモリモリ生よね!』
『モリモリって何だよっ!』
宮間のテンションに山田がツッコミを入れる。
それを見て俺は、仲が良いな、とほくそ笑む。
意外と楽しいよな。この生活。
飲み会も盛り上がって、完璧に宮間が出来上がった。綾子にフラれた腹いせにガンガン飲み続けた俺も大変な事になってきた。
『…手がつけられなくなってるな。』
『あ、やっぱおーちゃん(大野)もそう思う?山田も潰れかけてるしねぇ。』
『そろそろお開きだな。』
「だっはっはー!女なんて知らねーのよ!けーっきょく俺の事なんか最初っから好きじゃなかったのよー!」
『はい、石田。そこまで。今日はもうお開きだ、しゅんごも、電車のある時間に帰るぞ。』
「えー。もう終わりかよ。ってかチャリなんだけど。帰るの面倒くせー。」
『俺がこの馬鹿を連れて帰るからのりちゃんはしゅんごと宮間連れてってくんねぇ?』
大野が気を利かせて俺を送ろうとしてくれている。
あれ、この日は確か一人で帰ったぞ?あぁ、俺がガンガン飲んだからか。また未来が変わったんだ…。
『お前にちょっと話がある。』
酔っててあまり覚えていないが、確か大野はこう言った。
真剣な顔付きで。
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