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連絡を取り続ける度に、綾子の俺への気持ちはどんどん壊れていった。
俺が少し強く言って
「駄目だ!そんなヤツと付き合うのは絶対許さない。」などと言うと、
『じゃあこの大きくなってる気持ちを捨てろって言うの?!どうすればそんな器用な事が出来るのか教えてよ!!』
次第に綾子から受ける✉の間隔は開いていった。
俺が電話をする回数も減った。
結果は…明白だった。
そして遂に、死刑宣告の日が訪れた。
『電話するの、これが最後ね。』
綾子の声に強さがあった。弱々しく、潰れた声じゃなかった。
「はっ、馬鹿言うなよ、俺はお前が振り向くまでずっと連絡するって言っただろ。」
『付き合う事にしたから。今日も会ってきた。』
その言葉を聞いた俺にはもう勝ち目はなかった。
たった1%の希望でも捨てずに追い続けた。結果がコレだ。
「あ、そう。てめーみてーなカスがよく男なんか見つけられたな、早く死ねよ。ブス。」
支離滅裂。
何故好きな女にこんな言葉を言ってしまったのか。
当然綾子は電話を切った。
俺は思いっきり携帯電話を床に叩きつけた。
壊れたのは携帯と心だった。
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