鮭と蛍とビーフジャーキーと、私という名の古酒

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確かに私は墓場に浮かぶ、その、蛍を見たことがある。 色とりどりのそれは、もうそこからして蛍ではないと気付けとヴン殴りたくなる衝動が沸き上がるが、確かに、幼い好奇心と感受性を刺激するには足りる存在であり、…未知の地へ我が身を誘う甘い罠のようでもあった。 思い出す。 鮭が綺麗だよと指を指した先に、引き込まれそうになった肉体とは違う自分の何かを。 しかしながら、その時点ではまだ怖いとか変だとかいう感情はなく、ひたすら心地よい酔っ払いになった気分に浸っていられたのだ。 少しだけ、当時の自分が羨ましい。  
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