第一印象は、後々塗り変えられるものである。

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だが私からしてみれば私一人いなくなる鮭の寂しさなど、たかがサラダからミニトマトを抜いた程度のものでしかない。 なかったら寂しい、そのレベル。 私は違う。 サラダの皿から零れたミニトマトは、一人きりでこ洒落たスパゲッティの中に迷い込むのである。 そこに居場所はあるんだろうか? 珍しく弱音を吐きたい気分になった、ピルスナーのせいかもしれない。 ビーフジャーキーまでもがこの移住に合わせて消えてなくなってしまった。 遺体を普通に鮭の庭に埋めてもらう事にしたのは、もはやうちの寺に供養云々の力はないと自らが判断したからでもある。 むしろビーフジャーキーは、自らを身代わりにして私をすんでのところで掬い上げてくれた気がしていた。  
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