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「最も重症で骨折までで、命に別状のある者はいないようです」
負傷者を簡単な応急処置を手早く済ませた陽菜は簡潔に報告する。
「ま、ある程度身を守る術は身に付けてるだろ」
素人じゃあるまいし。と付け足し倉庫に顔を向ける。
その貸倉庫は倉庫と言うよりもガレージと呼んだ方がしっくりくる鉄筋コンクリート製の真四角の建物だった。
陽菜に一瞥する。
陽菜はその勝気な釣り目で真っ直ぐ俺を見据えた。
「よし、行くか」
「はい」
さあ、俺の昼飯タイムを潰した元凶に挨拶をしましょうか。
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