prologue

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―― 四月……桜が舞い散る季節。 俺は桜華学園に入学した。 普通より少し高いくらいの至って普通の高校。 高校に入ったからといってなんら変わることないだろう日常。 学校に行き、友達との会話、授業を受けて、放課後は友達と遊びに行く。 そう、なんら中学と変わりのない学校生活。 登校途中、大きな桜の木が見える。 学園の横に大きな桜の木が咲いている。 目の前で桜が舞う―― そんな光景を目の当たりにしてか俺は思う。 流れる風景が好きだった。 だけど、桜に埋め尽くされたかのような桜の道で時間(トキ)は止まっていた。 この町の中で変わり映えのない時間の中で、俺ははずっとただ怠惰に過ごしていくだけだった。 繰り返し繰り返し、同じ風景を眺めながら、変わり映えのない生活に身を委ねながら――。        ――
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