ひそひそ

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 大樹が顔を上げて笑む。 「さすが遠藤さんっすね。すごい使いやすくなってます」 「マーカーばっかりで見難いだろ」 「いいえ」そう笑って、テーブルに置いたお茶を、大樹が配っていく。  テーブルに戻ってきた圭吾は、手に何も持っていない。  自分がいると、途端に会話のなくなる二人。幸春はお茶を飲む二人を交互に見つめ、僅かに首を傾げる。 「お前らって仲良いの?」  同時に顔を上げた二人が、 「まさか」 「とんでもない」  そう同時に答えた。  幸春は首を傾げながら思う。なんだかんだ言いながら、やはりこの二人は仲が良い。 「わけわかんねえヤツら」  呟いた幸春に、「一緒にしないで」と圭吾が頬を膨らませ、大樹はひたすら苦笑していた。
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