42人が本棚に入れています
本棚に追加
大樹が顔を上げて笑む。
「さすが遠藤さんっすね。すごい使いやすくなってます」
「マーカーばっかりで見難いだろ」
「いいえ」そう笑って、テーブルに置いたお茶を、大樹が配っていく。
テーブルに戻ってきた圭吾は、手に何も持っていない。
自分がいると、途端に会話のなくなる二人。幸春はお茶を飲む二人を交互に見つめ、僅かに首を傾げる。
「お前らって仲良いの?」
同時に顔を上げた二人が、
「まさか」
「とんでもない」
そう同時に答えた。
幸春は首を傾げながら思う。なんだかんだ言いながら、やはりこの二人は仲が良い。
「わけわかんねえヤツら」
呟いた幸春に、「一緒にしないで」と圭吾が頬を膨らませ、大樹はひたすら苦笑していた。
最初のコメントを投稿しよう!