こんな俺は選ばれしマソ!?

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「ついてこいってどこに……って、うおっ!?」   か、体が宙に浮いた!   姉さん……ついに俺は武空術をマスターしました!   って、幼女も浮いてるし   「ちょ、ナニコレ?ナニコレ?」   「ワシの仙術じゃ、案ずるな危険はない」   幼女様は本当に仙人だったのか!?   すげぇ~   「……って、そっちは窓!窓!開いてないって!?ぶつかる!ぶつかる!」   「いちいち、騒がしい奴じゃのう」   空中にいるせいで抵抗できない   このまま窓に頭から突っ込んだら、上半身がトマトケチャップまみれになること必須   必死に手足をジタバタさせて抵抗を試みるが抵抗むなしく窓が目前に迫る   あぁ、短い生涯だった……   姉さん、先立つ不幸、お許しください   あさぎりたつや、ここにしす   そして、俺は窓へと吸い込まれていった……   ……   …………   ………………   って痛くないぞ?   「いつまで目をとじておるのじゃ」   目をあけて身体に異常がないか確認   無傷のようです   若干ジュニアが死の危機に直面して子孫を残そうと自己主張をはじめた以外は   「ワシは仙人じゃ、お主が窓にぶつかる前にあけることなど朝飯前じゃ」   「謀ったなぁー!光秀ぇぇぇ!?」   「何を言っておる」   幼女桃子は俺の怒り訴えを軽くスルーし   平然と窓から外へと飛んできた   「よし、向かうとしよう」   そして俺たちは目的地へと移動を開始した   ……   …………   ………………   10分くらい進んだところで   俺は目的地を聞いてないことに気がついた   我ながらアホだ……   「なぁ、幼女桃子よ」   「幼女は余計じゃ」   「目的地ってどこ?」   「そう言えばいい忘れたのう、この近辺に異界の魔物がさっき現れた、お主にはそれを退治してもらおうと思ってな」   さっき行ってた例の魔物が現れたから退治に向かってるのね……   「……って、いきなり実戦!?」   「うむ、お主もまだ信じてないようだし、実際に魔物を目の当たりにし、戦ったほうが手っ取り早く信じられるじゃろ?」   てか、さっき空を飛んだ時点で大半は信じましたって   何故さっきって過去形を使ってるかと言うと   幼女曰く 「人間界で宙に浮くのは疲れるから、歩いて向かうぞ」   と家の外に飛び出した時点で   陸地との感動の再開を果たしたからである
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