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数分の説得のすえ
俺はメイドさんの誤解を解くことに成功した
さすが交渉人朝霧竜也だなっと自分の交渉術に感服
まぁ、実際は桃子が
「お姉ちゃん、アレは冗談だよ」と誤解を解いてくれたんだが……
桃子のほうをみる
「ふん、感謝するのじゃぞ」
ここで俺が
「元はお前のせいだろ!?」
とツッこむと
「お主がワシをほっといて、萌え萌え何とかと言う阿呆な真似をしてるおるからじゃ」
と返ってくるのが目にみえているので、あえてツッこまない……
そして先ほどのメイドさんは
「も、もちろん、ご主人様のこと信じてましたよ?」
と目を反らしながら
「メイド長に呼ばれてたんで失礼します」
と逃げてしまった
まぁ、おかげで今は桃子と二人っきりだ
今のうちに本来の目的について話そう
「で、妹よ?誰が魔物かわかってるのか!?」
「誰が妹じゃ」
「いてっ!?」
軽くはたかれた
「うむ、ここにおるのは間違いないんじゃが」
「じゃが?」
「どうも、先ほどから気配を潜めていてのぅ、誰が魔物かは判別しにくいんじゃ」
「ふ~ん、じゃあ、とりあえず、いま店にいる奴を確認してみるか?」
「お主、何気に頭がまわるのぅ」
「以外だろ?」
俺はホールにいる人を確認するため周囲を見渡した
まず、さきほど話をしたメイドさんを含めホールにいるメイドさんは3人
客は俺と桃子を除いて2人
1人はバンダナメガネと、まさしくオタクな格好の男
その男には髪が桃色ポニーテールのメイドさんが付いている
で、もう1人の客は普通の青年
その青年には金髪ツインテールのメイドさんが付いている
んで、俺と桃子にはさっきのメイドさんが付いている……っと、こんな感じか?
「俺達以外はホールに5人か」
「うむ、そうじゃな」
「しかし、裏にはコックとかまだまだいるぞ?」
「いや、問題ないぞ」
「なして?」
「魔物の気配を、この辺りから感じるからのぅ……」
「へぇ~」
「おそらく魔物はこの中の5人のうちの誰かじゃ」
なんだか推理小説っぽくなってきましたぞ?
「俺の名は江戸川コナ……じゃなくて、朝霧竜也、探偵さ」
「いきなりどうしたのじゃ!?」
「安心しろ桃子!」
「へっ?」
「じっちゃんの名にかけて必ず名探偵竜也様が魔物をみつけてやるからな!」
「迷探偵の間違いじゃろう……はぁ」
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