青色の憂鬱―香月― の章より

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考えていたら湊の顔がまた近づいて。 「…ん」 「……なに考えてんの?」 答えるわけにもいかず、葵はうつむいてしまう。 それに取られたもんは取り返すって… 「…取られるも何も……俺は湊しか見てないのに…」 「!?」 「?あ……」 口に出してしまったらしかった。 湊の顔が盛大に驚いている。 「あっ…!その、違うっ!湊…今のは…」 「なかったことになんて、させねーぞ?」 ゾクゾクーーっ。 湊の声音に身体が危険を察知する。 「…葵?全身くまなく愛してやるからな」 「………!!」 ゾッとするような深い声と微笑みに逃げ場を失った葵は、その夜。 「…どうにかなるかと思った…」 と後に語る程、愛されちゃったらしい(笑) ●終●
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