第1章 お父さん

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あれからお父さんは退院したけれど、血豆が度々できては病院に通ったりしていた。 もともと体の調子も良好とは言えず、入退院を繰り返していた。 私はと言うと小学生生活を満喫していた。 田んぼに入って泥だらけで家に帰ったり、学校で男の子とケンカをしたり。 だけどお父さんは何も言わなかった。 『やんちゃでいい。ただ心が真っ直ぐであるかどうか、筋の通った事を精一杯やれ。』 いつもそう言ってた。 意味はイマイチ理解してなかったけれど、お兄ちゃん達を見ていたらだいたい分かった。 相当、やんちゃしてたから。
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