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あたし達が楽しく談笑して食事を終えた頃、秋山さんが訊ねた。
「満里奈ちゃん。色々勉強してたみたいだけど、自分の一日の基礎代謝は計算してみた?」
「いえ……。よく分からないです」
「基礎代謝は、一日生きていく為に最低限必要なエネルギーよ」
「へー。……あっ! ちょっと待ってください」
あたしは忘れない様に、ポケットからメモ帳を取り出して書き込む事にした。
「基礎代謝分のカロリーは食べても太らないの。むしろ、極端に足りないと身体に支障をきたしちゃうから」
「えっ! 食べても太らないんですか?」
「食べるタイミングや、時間にもよるけど……。例えば、あたしの基礎代謝は1420kcal。運動で代謝する分をプラスすると、大体1800kcal。そこで、あたしが2300kcalの食事をしたらどうなる?」
「えと……500kcal余ります」
「そう! その500kcalが、余分な脂肪になるのよ。これを毎日繰り返してたら、大変な事になるわよね?」
秋山さんはそう言いながら人差し指を立て、大袈裟に目を見開いた。
「基礎代謝と、自分の運動量を足したものが、一日の消費カロリーなんだけど、その消費カロリーよりも低いカロリーで食事をしたら?」再び、質問口調で言う秋山さん。
「それは……勿論、痩せる……かな?」
「そう! だから、自分が食べてもいい食事量を知っておくと、効率的にダイエットが出来るのよ」
流石秋山さん。まるで、ダイエットの先生みたいだ。分かりやすいし、楽しそうににこにこ話すから、あたしも聞いていてワクワクする。
「……あ。でも、それってどうやって調べたらいいんですか?」
「基礎代謝は身長・体重・年齢で割り出すの。それに運動強度を含めて計算したものが、一日の消費カロリーよ。ネットで検索したら計算方法なんてすぐに出てくるから。良かったら調べてみて」
「じゃあ、部屋に戻ったら計算してみます!」
あたしが笑顔でそう言うと、秋山さんも嬉しそうに笑顔を返した。
「頑張ってね!」
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