第二章 過程と結果

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「ようするに、素性が不明瞭な俺を入れるくらいなら、金貰って別人入れる方がいいって輩が居るから、そういう会議で俺が負けないように、家柄をでっち上げた……ですね?」  旬は話を聞いた上で、それを纏め、自分の考えを足したものを口にした。 「その通り!」  ダンウェル王は軽い感じで言うが、やったのはつまるところ、戸籍を改竄するのと同じ事であり、それは簡単な事では無い。 「過去百年に遡り、血筋の残っていない貴族を探しました結果、トリアーデ家に繋がりましたのじゃ」 「という事は、俺は没落した貴族の生き残りで、厳密には貴族じゃないって事ですね?」 「おっしゃる通りです」  ヨハネスは大仰に頷く。 「とりあえず、少年はトリアーデを名乗れって事だな。……よし、話は終わり。シェリーの嬢ちゃんが戻る前に帰るぞ」  そう言って我先にと立ち上がるダンウェル王だが、話の割合からしてどうやらヨハネスの方が働いてくれたらしい。
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