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旬は次に携帯電話を取り出す。
「な、なんだ! それは!?」
初めて見るディスプレイの電気的な光に、アリアスはつい剣を抜きそうになるも、フローリアの視線で何とか止まる。
携帯電話を見せたのはイレイアの時以来なので、説明する為に旬はそれをフローリアに手渡した。
「これは……凄い綺麗ですよ!!」
待ち受けには最初から入っていた、海外都市部の夜景がセットされていたのだが、フローリアが思いの外そこに食い付いた。
「まあ細かな説明は後にして、この数字と一緒に並んでる文字は読めないですよね?」
旬は携帯電話を持つフローリアの横から、キーを指差す。
「はい。……ん? でも数字は読めますよ?」
「という事はアラビア数字は共通という事になりますね」
「まて、アラビアとはなんだ?」
アリアスの言葉に、旬は引っかかりを覚えた。
自称守護精霊には英語という単語を突っ込まれなかったが、キャッスルと言う言葉は通っている。
「ヤバいな。こんがらがってきた」
旬はうんざりと呟いた。
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