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「えーっと……グッドモーニング」
旬は試しに英語を言ってみるが、言葉をチョイスするレベルが少し残念なレベルである。
「ん?、どうしたいきなり、今は昼過ぎだぞ」
真面目に返すあたりアリアスらしいが、フローリアは旬の意図に気付いているらしく、その事に関しては何も言わない。
しかし、日本語が通じ英語が通じてしまう状況に、旬の方はやや参ってきている。
「今のは大陸語でしたか?」
「はい、グッドモーニングと聞こえました」
「ええ!? おはようじゃないんですか?」
「何を言っている。おはようだろう」
「いやアリアスさん、意味じゃなくてですね……」
混乱が増す旬の頭がピークに達しようとした時、旬は別の可能性を見いだし始めていた。
もし、異世界に日本人以外の外国人が来た場合はどうなるのか?
旬と同じように会話が成立するとしたら、向こうの耳には英語に聞こえなければならない。
一見するとアリアス達の方がおかしい気がしてしまうが、根本的な事を旬は忘れていた。
アリアス視点で見ると、旬は異世界からやって来た異世界の人間であり、この世界基準で考えると明らかに〝旬の方がおかしい〟のだ。
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