第2話 猫と帰宅

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2日目、大分良くなりこれなら大丈夫と、先程退院して帰路につく。 院長にお礼と支払いをして歩けば後ろからテコテコと着いて来る、猫。 一応歩く早さは遅くしてるが、懸命に着いて来るのが可愛い。 抱っこも手を繋ぐのもまだ嫌がるため好きなように距離を取らせる。 「あ、着きましたよ」 立ち止まり振り返り、自分が住んでいる階を指差して説明する。 猫は止まって見上げれば、高いなどと考えてはアパートを見ていた。 「エレベーターで5階です、覚えておきましょうね」 階を言えばニコリと笑いながらエレベーターに乗りボタンを押す。 猫はそれを見て耳をピクリと動かした。 それを見ればやはり可愛いとニコニコと微笑む。 白銀が、自由だと言ったその時、猫は尻尾をパタリと手に乗せ撫ぜた。 それが答えだと言うように、白銀も頷いて院長に言って今にいたる。 そろそろ名前もつけなければならない。 「名前、何が良いですかね」 「?」 猫は首を傾げて再び前を向いた。 チンと鳴り着いた階に再び歩きだし、部屋に着いた。
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