第2話 猫と帰宅

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それから髪の毛を洗い身体を洗って、湯船に入れる。 最初は耳をピンと立ててたものの、段々垂れてきて気持ち良いのだと分かった。 どうやら風呂は好きみたいだと白銀はホッとした。 自分も洗い終わり湯船に入る。 少し距離はあるものの、彼がホッとしているのなら邪魔をしてはいけないと思ったのだ。 「あと10秒で出ましょうね」 「み…」 白銀は頭の中で数を数えながら名前を考えていた そうこうしてる内に10数え終わり、出ようと促し2人して風呂を出た。 触るのは嫌がるのでタオルを渡してみる。 猫はタオルを受け取りキョトリと見上げる。 「髪とか身体とか拭くんですよ」 ほら、と実演してみれば見ようみまねで拭き始めた。 「そうです、上手ですよ」 「む」 照れくさそうにしながら拭いていき、白銀の学生の頃のシャツを渡して着せる。 自分も着替え水を渡して飲ませる。 「名前、どうしましょう…」 「……?」 サッパリしてご機嫌らしい猫に問い掛ければクリッと首を傾げて水を飲みだす。 まずは元気になって良かったと思う白銀だった。 (包帯代えましょうか) (に) +続く+
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