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その日、白銀は悩んでいた、猫の名前について
今彼は軽いご飯というか粥を食べている。
何日も食べていないし、胃に負担がかからないものをと白銀が作ったのだ。
レンゲの使い方は教えればすぐ覚えたから助かる
懐かないのに食べさせられるわけが無い。
何よりそれが寂しかったりするのだけど、ゆっくり慣れてくれればと白銀は再び名前を考え始めた。
ふと、一つ名前が頭に浮かんだ。
「昶…」
「ぬ?」
パッと振り返り首を傾げる。呟いただけなのに聞こえて振り返った、少しだけ驚いてもう1度名前を呼んだ。
「昶くん…?」
「に」
気に入ったのか、あきらと呼ばれれば小さく返事をする。その名前以外思い付かないし、ましてや彼が気に入ったのならと白銀は名前を決めた。
「気に入っていただけましたか、昶くん」
「…に」
嬉しさが込み上げ思わず抱き締めてしまった。
「改めて宜しくお願いします昶くん!!」
「…!!」
また一つ、傷が増えたのだけど
仕方無い、嬉しいのだから
(今日家族が増えました)
+続く+
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