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「昶くん、何か良いものありました?」
2人は今、街のデパートに買い物に来ている。
理由は昶の日用品や服を買うためだ。
流石に白銀のは大きいし、ズボンも履かせたい。
数着買って、後は歯ブラシやマグカップを買えば終わりだ。
昶がレトロなリーフの模様のマグカップを見つめていた。
「これですか?」
「に…」
せめて迷子にならないようにと服の端を握らせて、カップを取る。
大きさ的にも丁度良くそれを籠に入れる。
歯ブラシも買ったしとレジに向かう。
会計をし袋に入れて帰ろうとすればクイと服を引かれた。
「…?昶くん?」
「ぬ」
ジッと何かを見ていればクイクイと服を引き見ている方へと誘導しようとしている。
「行きますから落ち着いてください」
苦笑しながら言えば身体の向きを変えて促された場所へ向かう。
そこはペットショップだった。目をパチクリさせながら昶を見れば手を離しテテテと中に入って行く。
「あ、昶くんっ」
慌てて中に入れば小さな背中を見つければホッとして近寄る。
昶は何かをジッと見上げていた。
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