第4話 猫と買い物

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つられて見ればそこには色んな首輪が飾ってあった。 「首輪…?」 数日前に、外したボロボロの首輪を思い出す。 自由だと言った、証 欲しいのだろうか、と覗いて見る。 「折角取ったのに、良いんですか?」 「……にぅ」 気に入ったのだろうか黒い首輪をヒョイと手に取りグッと見せる。 嬉しそうに微笑みそれを受け取ればレジに向かい会計をする。 すぐにタグを取りそっと首につけてやる。 「似合いますよ、昶くん」 「に」 満足げにすれば再び服を引き出口に向かう。 それに頷き店を出る。 外はすっかり夕方で、オレンジの夕陽が眩しかった。 「帰りましょうか」 「ぬ」 伸びた影が二つ、帰路に向かう 新しい首輪、それは自分で見つけた自由の形 (さぁ新しい日々へ) +続く+
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