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走り屋の世界というのは案外こんなものだ。
毎回息が詰まるような激しいバトルをしているわけではない。
こうやって車を愛する者同士が集まりくだらないお喋りに華を咲かせる…どこか大学のサークルのようなノリだ。
それでも一度火が着けば常人をはるかに超えるスピードで峠を駆け巡ることができる…トシキはこの不思議なギャップが嫌いではなかった。
今日もこうして穏やかな夜が過ぎていくのかな…トシキがそう考えた瞬間、麓の方からけたたましいエキゾーストノートが響き渡った。
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