プロローグ

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 女は息を整え切らないまま、その歩を進めた。 「もう少し……………っ!?」  公園を抜けた先の交番に駆け込もうと走り出したその時、女は自分の身体に走る違和感に恐る恐る振り返った。  そして、 「キャァァァァァァァァァァァァッ!!」  その直後、公園から女の断末魔の絶叫が響いたのだった。  そして、女の絶叫に異変に気付いた交番の警官が駆け付けた時には、すでに女の姿はなく、そこに残されていたのは女の所持品であろうバッグと、片方だけの黒いハイヒールだった。  断末魔にもとれる女の絶叫、残された片方だけのハイヒールとバッグ、そして消えた女。  これが、この街で起きている4件目の事件になった。
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