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「ぐすっ……ママ、寂しいけど学校いかなきゃ……えへへ」
最後の別れにもとれなくはない長い抱擁の後、まどかの体温を名残惜しそうにさくらは笑顔を向けた。
「だってだってぇ~、ママ心配なんだもん」
「ママ……」
行かないでと言うように懇願を見せるまどかに、さくらは再び目頭が熱くなった。
さくらは再びまどかを抱き締めると、やがてまどかの腕からそっとその身を離した。
「大丈夫っ!あたしは大丈夫だよママ。だから、心配しないで」
さくらはやはり先ほどの笑顔をまどかに向けて言った。
「さくらちゃん……うん……ぐすっ……いってらっしゃい」
まどかも涙を拭い笑顔を向けた。さくらはそれをまた笑顔で返し、近くにおいてあったカバンを手に取った。
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