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赤く染まった舞姫を力が抜けていく腕で精一杯に抱き寄せました。
声涙が下っていきました。震えが止まりません。王様は静かに口を開きます。
「‥私はまだ‥お前の名前を知らない。だから死ぬわけにはいかないんだ。言いたいこともあるんだ。だから聞いてくれ――‥。」
「お前を愛していた‥私は無駄にプライドが高くて‥甘い言葉も掛けられなかった‥…いや、本当は‥聴こえないという理由で、言ってやらんかったのだ。
それでもっ…‥私はお前を愛していたよｯ‥。
勝手に私の妻にして、城に閉じ込めて…‥悪かったっ…！お願いだよ、目を開けてくれっ。
私の質問に答えてくれよっ…
キミは‥幸せだったのか？私を、恨んだいたのか‥？」
握った拳は熱く、瞳から溢れるのは熱いものだけでした。
私は…‥深い罪を背負って地獄に落ちました。
END
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