願い、望み、それから祈り

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※※※ 「これで満足?」 クラスの役割を終えて美晴が八神西高校の教室を出ると、そこには祥平が立っていた。 「まさか自分から死のうとするとはね。殺そうとまで思ってたんだもんね。千鶴が松本を連れてきて終了ーーー復讐の結末がそんなんじゃ、さぞかし不満だったでしょ?」 「…………」 勝手に並んで歩き出す彼に訝しげな視線を投げながら、美晴は相手の出方を窺った。 祥平はそれを気にもとめず、薄い笑みを浮かべたままだ。 「気分はどう?死ぬほど憎んでた吉川が、幸せな未来を捨てた気分は」 ………何と答えさせたいのだろう。 この男の考えることはわからなくて、不気味だ。 美晴はせめて、自身を奮い立たせるために口角を上げて、言う。 「………最高だけど?」 「あ、そ」 下駄箱。 祥平は目を細め、無表情に革靴を取り出す。 「じゃあなんで、美寧に吉川の居場所を教えた訳?てっきり後悔したのかと思ったんだけど」 「後悔?」 美晴は祥平に向き直り、その目を強く睨みつけた。 「バカにしないで。後悔するくらいなら、初めから復讐なんてしない。仮に今、4月まで時間を遡ったとしても、あたしはもう一度復讐をする」
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