願い、望み、それから祈り

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※※※ 「ねぇねぇ聞いたァ?沙弓ちゃんの話」 「聞いた聞いた!羽賀さんマジ最悪だよねー!」 女子校においては、噂は一瞬で広まるものだ。 真澄台女子の教室で、今日も雅は1人で頬杖をついていた。 「可哀想だよね、沙弓ちゃん。羽賀さんに彼氏寝取られたんでしよ?」 「それ、本当なの?あんなに仲良くしてたのに?」 「上辺だけでしょ。彼氏奪ったのはガチだもん。沙弓ちゃんの彼氏と羽賀さんが2人で歩いてるの、3組の子が見たんだって」 勝手に言ってろ。 雅は大きくため息をついて、窓の外の景色を眺める。 地元とは違い、この高校では復讐のことはあまり噂になっていないようだった。 代わりに沙弓の事故への勝手な推測が噂に成り代わり、尾ひれをつけて泳ぎ回っている。 「自殺だったんでしょ?」 「今までも羽賀さんのそばにいるのが辛くて、何度も自殺未遂繰り返してたらしーじゃん。彼氏盗られたのも初めてじゃないって」 「そうなの!?前から気に入らなかったけど、本当さいってー……」
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