3月28日、雨
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―――あれから1年の月日が流れても、やはり3月28日は雨だった。 予報外れの夕立のため、傘を持たない人々が走っている。 吉川沙弓はただただぼんやりと、目の前の無人の公園を眺めていた。 街路樹も枝の葉からポタリポタリと滴を零し、まるで街全体が泣いているようだ。 「……寒」 厚めのパーカーの前を締め、ポケットに手を入れる。 弱々しく吹いた風が、買ったばかりのミニスカートの裾を揺らした。
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