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「おー。来た来た」
隆之は鍋を掻き回す手を止めて、友人たちを裏口から一番奥の個室に通してくれた。
茶色と白を基調とした暖かみのあるインテリアの店内。
普段は季節に合わせた花々が飾られる白い花瓶が空っぽなのが少し味気なかったが、それでも雰囲気は十分に良い。
「ほとんどできてるんだけど、あと盛り付けだけだから待ってて」
「あ、手伝うよ」
「あたしも」
沙弓と美寧は隆之について調理場に戻った。
「助かる。じゃあ、出来たやつ運んで」
定休日のため、隆之は店の制服を着ていなかった。
普段着のジーパンにTシャツで、上から黒いエプロンをしている。
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