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魔法が当たり前の世界があった。
それは貴族が支配する世界だった。
貴族は魔力が強く、魔法が使え、平民は魔力が弱く、魔法が使えないものが多い。
それが当たり前の世界だった。
人の中にある魔力は大きく7つに分けられる。
光、闇、炎、風、水、樹、土の7つだ。
魔力の中には強弱がある。
光と闇が一番強い。この魔力をもっているものは少ない。その少ないもののほとんどが四大貴族や上級貴族だ。
次に炎、風、水がくる。これをもつものは少なくはないが多くもない。
一番弱いのが樹と土だ。これらをもつものが一番多い。
魔法は自分の魔力の属性のものしか使えないわけではない。
といってもすべての属性を使えるわけでもない。
使えるのは自分の属性のものと自分のもつ魔力の属性より、弱いものだ。
例えば、闇の魔力をもつものは、同じレベルの強さをもつ光の属性は使えないが、その他の闇より弱い属性のものは扱える。
魔力の属性は調属晶と呼ばれる水晶のようなもので調べられる。
調属晶に触れると、調属晶は色で属性をあらわしてくれる。
光は白、闇は黒、炎は赤、水は藍、風は薄青、樹は緑、土は茶色が調属晶にうつる。
そのどれもがうつらないときは、原因は2つ考えられる。
一つは属性をあらわせないほど、魔力が少ないということ。
庶民のほとんどはこれに当てはまり、魔力の属性は分からない。
2つ目は----……。
貴族は力ですべてを支配する。
ゆえに属性をあらわさないものは落ちこぼれとし忌まれる。
虐待を受けるのは当たり前のこととなる。
それが貴族だ。
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