00、a魔力

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魔法が当たり前の世界があった。 それは貴族が支配する世界だった。 貴族は魔力が強く、魔法が使え、平民は魔力が弱く、魔法が使えないものが多い。 それが当たり前の世界だった。 人の中にある魔力は大きく7つに分けられる。 光、闇、炎、風、水、樹、土の7つだ。 魔力の中には強弱がある。 光と闇が一番強い。この魔力をもっているものは少ない。その少ないもののほとんどが四大貴族や上級貴族だ。 次に炎、風、水がくる。これをもつものは少なくはないが多くもない。 一番弱いのが樹と土だ。これらをもつものが一番多い。 魔法は自分の魔力の属性のものしか使えないわけではない。 といってもすべての属性を使えるわけでもない。 使えるのは自分の属性のものと自分のもつ魔力の属性より、弱いものだ。 例えば、闇の魔力をもつものは、同じレベルの強さをもつ光の属性は使えないが、その他の闇より弱い属性のものは扱える。 魔力の属性は調属晶と呼ばれる水晶のようなもので調べられる。 調属晶に触れると、調属晶は色で属性をあらわしてくれる。 光は白、闇は黒、炎は赤、水は藍、風は薄青、樹は緑、土は茶色が調属晶にうつる。 そのどれもがうつらないときは、原因は2つ考えられる。 一つは属性をあらわせないほど、魔力が少ないということ。 庶民のほとんどはこれに当てはまり、魔力の属性は分からない。 2つ目は----……。 貴族は力ですべてを支配する。 ゆえに属性をあらわさないものは落ちこぼれとし忌まれる。 虐待を受けるのは当たり前のこととなる。 それが貴族だ。
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