玲奈の思い・蒼太の願い

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玲奈の思い・蒼太の願い

黒玲奈(本物)は消えた・・だが玲奈は心に傷が残ったままだった。その玲奈の姿を見た蒼太はただ見ているだけの自分に腹がたっていた・・ 「僕のせいで、玲奈さんは怪我をし黒玲奈さんを助ける事も出来ずに・・僕は情けない!」 ガン 壁に何回も拳で殴りつづつけしまいには血を流していた 「くっ!痛い・・畜生!」 「何をしてるじゃ。蒼太って蒼太!!お前その手は・・」 「何でもないよ・・」 「・・・この馬鹿たれ!!」 ドカ 「うっ!?」 「この馬鹿たれ!そうやって自分を傷をつけて玲奈が喜ぶと思ういるのか?」 「それは、違うよ・・爺ちゃん」 「何?」 「僕は、ただ情けなくて玲奈さんや黒玲奈さんを助ける事が出来ない自分に腹がたって悔しくて・・」 「それで、血を流しながら壁を叩いて意味が有るのか?」 「・・・それは」 「このおおばかものがー!!!」 「うっ」 「お前が今出来る事は玲奈の支えになる事じゃ!それをお前が気付かんと自分を逆に傷をつけおって」 「爺ちゃん・・・」 「苦しかったろう・・・傷かなくて悪かったな。」 宗一は蒼太の頭を優しく撫でる そして玲奈は・・・ チュンチュン 「・・・・」 ピヨ 「貴方達励ましてくれてるの?」 ピヨピヨ 「・・うふっ有り難うね。」 「ええ、宗一さん話は解りました。はい、はい、有り難うございます。」 「母さん・・・」 「解ってるわ、あなた・・・やっぱりね。」 「あの子は玲奈だけど、少し三年前の事故の後から何処か義大ちゃんと似てると思ってたから・・」 「母さん・・・」 「うう、玲奈の魂はこの世にもう居ないなんて、」 「・・・・・母さんでも、一番苦しいのは義大君だよ・・・彼は自分の肉体がないんだ。彼が玲奈の身体で生きて居るのを知ってるのは、僕たちだけなんだから・・」 「そうね・・でも、あちらのお母さんに言わなくて良いのかしら・・」 「いつか・・・言える時が来る。だからその時に言えばいいさ!」 「そうね・・・今は見守りましょう・・」 「玲奈ー」 「・・・何、お母さん・・」 「そんなくらい顔しない。アンタらしくない。」 「そうだぞ」
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