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何かしたかったわけじゃない
楽しかったわけじゃない
むしろ、その中にいながら
そういう連中を馬鹿にしてた
友達なんていない
いらない
誰も話しかけて来なかった
俺は常に独り
それが一番心地いい
でも
喧嘩の時は違った
誰よりも頼られ
誰にも負けなかった
思いきり殴りつけた時の
「感触」
「痛み」
「快感」
自分の全部が現れる瞬間だった
相手が血にまみれて
顔が形を変えても
泡を吹いて失神してても
俺は止まらない
止めない
骨を折るのは当たり前だった
俺からすれば
相手の骨を折るのは
「戦果」と同じ
勝ち負けじゃない
殺りたい
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